30代からの将棋日記 -74ページ目

横歩取り4五角戦法 研究(2)

4五角戦法の狙い筋を研究(1)。

4五角戦法基本図
【基本図】

△4五角打ちの後、先手の指し手はそれほど多くはありません。
恐らく、▲8七歩、▲2四飛、▲3五飛、▲7七角のどれかでしょう。
私の実戦では、▲8七歩と▲7七角以外の手を指されたことはありません。

結論から言えば、▲7七角以外の手は後手有利となります。
順番に調べて見ましょう。

まずは、▲2四飛から。
飛車成を受けて△2三歩と打つのが最善。

4五角戦法基本図2
【第3図】


これに対し、8七歩、7七角、が考えられますが、もし2六飛など他の手を指せば、6七角成の強襲が成立します。



4五角戦法4
【第4図】角切の強襲


ここで頑張ろうと8七銀などとしてしまうと、△同飛成、▲同金、△6八銀、以下即詰みとなってしまいます。
実戦で一度そうなったのですが、30手台で相手玉を詰めてしまうのはなんとも快感です。

それ以外にも、角成に同金なら8八飛成と銀を取りながら成りこんで優勢。
8七歩なら、7八馬、8六歩、8八馬で桂香も拾える形で駒得です。

4五角戦法5
【第5図】高速の終局

そこで、この筋を防ぐためにも
8七歩の飛の取り合いが最善でしょうが、これにも狙いの一手が。

それは次の狙い筋(2)で研究していきます。

横歩取り4五角戦法 研究(1)

あまり知られてない(そんなこと無い?)横歩取り4五角戦法


後手番横歩取りの裏芸に最高だと思うので、研究していきたいと思います。

また、先手横歩取りを指すときも、これを知らないと大変です。

居飛車党である限り、相掛かりは避けられません。

そして、相掛かりとなると避けたいけど避けがたい戦法は横歩取り。
横歩を取るまでは先手の権利ですが、横歩を取った後の戦形は後手の権利です。

横歩取りを拒否するならば、序盤で指してが限られ、戦法の選択が窮屈となります。

(少なくとも私は。)


横歩取りのプロ将棋は圧倒的に8五飛戦法。
最近徐々に増えてきたのは相横歩取り。
しかし、私のお勧めは何と言ってもこの4五角戦法です。

横歩取り戦法のスタートは、先手が横歩を取ったらすかさず角交換。
そして、【図1】の△2八歩打が大事な一手。



4五角戦法1
【図1】4五角戦法への大事な一手


そして、この歩を打ったときに、相手の顔をちらりと見るのが重要。
何してんだ?みたいな顔をしてれば、もう勝ったも同然。
先手に同銀を強要し、【図2】の△4五角打で本研究テーマがスタートします。


4五角戦法2
【図2】4五角戦法スタート!


厳密に正解手を指していけば、後手の勝ちにくい戦法ですが、道場やネット対局での一発用には最高の切れ味を発揮します。


この戦法を使ったときの私の戦績は8勝1敗
単一戦法での勝率としては、抜群に良いと思いませんか?

(あくまで私だけですが  (; ̄ー ̄A アセアセ・・・ )


次回は4五角戦法の狙い筋を研究していきたいと思います。

第76期棋聖戦第3局

第76期棋聖戦第3局
産経将棋Web

  

ネットで中継されるこのタイトル戦。
佐藤康光棋聖が1勝1敗と押し戻した上り調子の対局であり、挑戦者の羽生四冠にとっては名人戦フルセット負けの直後の対局だけに、この勝者が棋聖戦を制するかもしれない重要な対局です。

戦形は早い段階で変則的に。
先手矢倉に後手急戦3手角の構え。


【第1図】
第76期棋聖戦第3局第一図


図の角を引いた段階で、すでに前例の無い局面だと思います。
佐藤棋聖は、矢倉後手番では急戦を多く採用している気がします。


対して3筋が一見薄いため、先手の羽生四冠も急戦で咎めたくなったのでしょうか?
駒組みがある程度終わり、玉を囲う前に先手が仕掛けます。



【第2図】

第76期棋聖戦第3局第二図


羽生四冠は、どこに誤算があったのか?
私の棋力では週間将棋を待たねばなりませんが、結論としてはこの仕掛けは無理筋だったと思います。


悠長に囲っていては、後手玉も安定して持久戦調になるのを嫌ったと思いますが、結局は自玉の薄みが仇となった格好です。





【投了図】
第76期棋聖戦第3局第三図


投了図から、後手に寄りは無く、受けるなら6八金引きぐらいですが、同竜として必至です。

次の第四局で羽生がまた巻き返すか?

まだ楽しみな対局が続きます。
個人的には、第5局まで楽しませて欲しいところです。


第4局 7月18日(月)
第5局 7月26日(火)

最強の詰将棋200題

評価:★★★★★


本書は、「3手の読み」で有名な原田先生の最後の著作(らしい)。

特徴は、詰め将棋の苦手な私でも、解答を見ずに11手詰めまで完走することがで きた!と言う点である。

これは実にすごい事である。 なぜなら、今までは7手詰めなんて見るのも嫌だったのだから。

現在はラスト10問の13手詰めに挑戦しているが、さすがに手ごわい・・・

ちなみに、11手詰めまで完走と同時にリアル将棋道場で二段へと昇段したの も、まったく無関係ではないはず。



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最強の詰将棋200題


最強の詰将棋200題
実戦型3手から13手詰め


著者: 原田泰夫


出版社:梧桐書院
ISBN:4340071153
サイズ:単行本 / 222p
発行年月: 2004年 06月
本体価格:800円 (税込:840円)


寄せが見える本【基礎編】

評価:★★★★★


本書は、『必至』について解説した問題集です。

よくあるただの問題集ではなく、その解答に至るまでの解説が詳細なのが売りです。(たぶん)


私自身、終盤が弱い弱いと師匠に言われ続けていたのですが、この本をそれこそ必死で一ヶ月あまり読み続け、その結果「たまに鋭い終盤だね。」と、ちょっと褒めてもらったのが印象に残る本です。

あくまで「たまに」ですが。


そんな、初段前後で終盤でどうも有利なはずなのに逆転されることが多い人や、無駄な王手で詰むものも詰まなくする事が週に一度はある人にお勧めな本です。



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寄せが見える本(基礎編)


寄せが見える本(基礎編)


最強将棋レクチャーブックス


著者: 森鶏二

出版社:浅川書房
ISBN:4861370027
サイズ:全集・双書 / 214p
発行年月: 2004年 05月
本体価格:1,300円 (税込:1,365円)