30代からの将棋日記 -72ページ目

第55回NHK杯 一回戦第16局('05年7月17日)

本日は「中川大輔 七段」vs「南芳一 九段」戦


中川七段は、今月号の将棋世界「新手が生まれる時」コーナーで、見事なメンチ切ってるのが印象的。

さすが空手家です。

先手の中川七段が、右四間飛車から馬を作り優勢に。

これは一方的な将棋になったかな?と思いきや、そうはなりませんでした。





【第1図】
<画像クリックで棋譜再現>


玉頭に歩を利かせ、あとはどう寄せるか?と思った図の局面で、中川七段の指した手は▲2五歩。

取ってくれれば手厚い寄せですが、当然手抜きで△2八飛打。

2四歩の取り込みには△3一桂打で受かってます。

続く▲7三角打が私には敗着に見えました。

この角は寄せに働いてません。仕方の無い馬切から7三馬引きで後手に駒が入り、急に先手は危なくなります。

図は▲8六成銀と引いたところ。

ここで、「あ!」と叫んでしまう絶妙の一手がありました。





【第2図】
<画像クリックで棋譜再現>


一目でわかるでしょうか?

この止めの一手で急に先手玉は寄せ形になり、最後は即詰みまで。

南九段の強かった時期を私は知りませんが、今日の対局は強さの一端を充分感じさせるものでした。

まぁ、勝つと思うな、思えば負けよの教訓でもあります。


翻って第1図では、2三歩と緩まず玉頭を叩き、手持ちの角で後手の飛金銀を攻める寄せを目指したいところでもありましたが、どうでしょうか?
中川七段にとっては残念譜となりました。

谷川vs羽生100番勝負

評価:★★★★★


本書は、プロ公式戦で二人が初対局した時から、通算100局を記念して出版されたものだそうです。
100局達成後出版までに行われた対局も付録として追加されており、全部で106番が収録されています。

見開き2ページに一局掲載の形式で、ライトな解説が2箇所と、その対局の重要ポイント詳細解説を1箇所(2/3頁)の構成が、98局に渡り構成されております。(付録6局は1ページ毎)


残る2局は、羽生、谷川両名による思い出の一局自戦記解説となっていて、これは 10ページに渡って対局当時の心情、自身の当時のエピソードを交えながら綴られています。
その他、50ページほど島八段ら棋士による両者の棋風の分析や、観戦記者の鈴木宏彦氏によるエピソードなどの読み物も充実しています。


両名の対局はそのほとんどがタイトル戦であるため、最高峰の棋譜が多いと思います。

終局図の説明がほとんど無く、たまに「あれ?なんで投了?」というのがあったりしますが、それも自分への課題です。(*^^*)

定価2800円ですが、連盟の年始の将棋本バーゲンみたいな通販イベント(将棋世界2月号)で、3冊3000円で買ったうちの一冊です。

よく知らずに買いましたが、大正解でした!


本書の棋譜をどんどん並べ、棋力アップを目指します。

本書の棋譜を並べた効果はどうだったか?は追って報告いたします。
残念なのは、本書を出版後、両者の対局数が思うように伸びていないと。
最近調子を落としている谷川さんは是非またタイトル戦で活躍し、次の100番勝負を出版して欲しいと思います。

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谷川vs羽生100番勝負

谷川vs羽生100番勝負

最高峰の激闘譜!


著者: 日本将棋連盟書籍

出版社:日本将棋連盟
ISBN:4819702106
サイズ:新書 / 311p
発行年月: 2000年 09月
本体価格:2,800円 (税込:2,940円)

棋譜の並べ方。

みなさんは、棋譜並べはどのようにやってるんでしょう?

「んなもん、並べ方に何があるよ?」


と言われそうですが、私自身は一手一手を考えながら、棋譜を進めていました。
まぁ、常に次の一手形式とでも言いますか・・・
一局並べるのに30~40分ぐらい掛けていたと思います。

しかし、最近全く別の発想のアドバイスを、某巨大掲示板で見かけたのです。


「意味など考えるな。できるだけ早く、3分ぐらいで並べろ!」

私が今まで実行していた棋譜並べの方法とは、180度違う切り口の手法。

瞬間的にこれだ!と思いました。

この書き込みを見てからは、素早く並べることを心掛け、3分はまだ無理ですが、5分程度で並べ終えるように努力しています。


この新棋譜並べ(私にとってですが・・・)の手法で、どの程度棋力がアップするのか?

7・8月の勉強は、この方法の実践期間です。

なぜ将棋なのか?

kicker-kさん の記事を読んで、私も少し考えてしまいました。


私自身、そもそも何で将棋に熱をいれてるのかなぁと。

世の中他に楽しい事いっぱいあるじゃないですか。


詰将棋して棋譜並べてる暇があったら、もっとダラダラしててもいいし、他に楽しそうな事もたくさんあるし。

週末に1000円も席料払って道場に行くぐらいなら、ちょっと洒落たランチが食えるだろうに。

将棋強くても、誰もかまってくれないですしね。

周囲で将棋やる人など、ただの一人もいません。同僚にも後輩にも。


でも、やはり棋譜並べして、詰将棋解いて、道場で腕試しなんですよ。

将棋を始める前までは想像もしていなかった生活。


飽きっぽい私が2年も続けてる事自体が奇跡ですが、「将棋やってて意味あるのか?」という事を、悩む事もそりゃぁあります。


でも今は仕事の関係で、期間限定で将棋の盛んな神戸にいるのです。

神戸に来たからには、道場へ行かないことには話になりません。


当面の目標は、通っている道場で三段への昇段。(3月に来た時は1級でした!)

そして、長期的な目標は県代表。

「その年齢からじゃぁ無理。」とも言われますが、この目標は揺るぎません。そしてゆずりません!


目標達成までは、悩む事無く努力を続けたいと考えています。

第46期 王位戦初戦を佐藤棋聖が制す

王位戦の初戦を、佐藤棋聖が見事制しました。
棋聖戦も含めると、羽生四冠に対して3連勝です。

次回は防衛に向け後一勝の棋聖戦。
羽生相手に防衛を決めれば、その勢いで王位も奪取となるかもしれません。

《関連記事はこちら》

図は、先手が8八玉と早逃げしたところ。
携帯電話で棋譜を見ていましたが、この手前の△7四角打で羽生優勢かと思っていたのですが、角切の清算から急に怪しくなり、図の局面で勝負は決まったようです。



《画像クリックで棋譜再現》
【第一図】早逃げ成功の図

その後は、後手玉の守備駒をばらして即詰み。
図はばらしたところですが、詰みは見えるでしょうか?
桂角があるので簡単そうですが、後手玉の逃げる変化をしっかり読みきらないと、実戦では自身を持って寄せられません。

⇒自分に戒め (/_<。)


【第二図】即詰みは?
いきなり来週もタイトル戦!
その前には瀬川アマのプロ試験もあるし、イベント満載です。(*^^*)

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王位戦の対局予定
羽生 王位・四冠 0-1 佐藤 棋聖

第1局  7月 13・14日 佐藤 棋聖 ○ vs ● 羽生 王位・四冠
第2局  7月 21・22日(木・金)
第3局  8月 2・ 3日(火・水)
第4局  8月 24・25日(水・木)
第5局  9月 5・ 6日(月・火)
第6局  9月 12・13日(月・火)
第7局  9月 21・22日(水・木)