30代からの将棋日記 -69ページ目

第55回NHK杯 一回戦第17局('05年7月24日)

昨年注目を集めた、橋本崇載五段 vs 井上慶太八段 戦。

(注目を集めたのは、橋本五段の方、)



《棋譜再現はこちら》

橋本五段の振り飛車かと思いきや、相掛かりに。

相掛かりって難しいよねぇ~などと考えながら見ていると、図の局面で△2七角打!

プロの目から見れば、先手やや悪いくらいのようなのですが、私の目からではもう先手駄目に見えます。





仕方の無い飛車交換から後手が飛車を先着し、先手玉の逆サイドを攻める理想的な展開。

下の図の局面は、もう先手は粘りの利かない局面のようですが、解説の内藤九段によると▲5五角打という手があるとの事。





確かにその変化ならば、まだ先手玉を寄せるのには時間がかかるし、一手緩めれば後手玉も危険な形。

なるほど、そのような粘りの手が見えれば高段者なのだなぁと感心しました。


将棋自体は特に見るべきところも無く、去年金髪+紫のシャツで登場の橋本五段も実におとなしい感じでしたので、期待はずれな感じも・・・


来週はなんと、清水市代女流三冠ではないですか。

このカードこそ期待するなと言っても無理というものです。


自らのエッセイ「天辺」を出版し、ますます好調の市代ワールドに期待したいと思います。


自分が便利に使ってた、棋譜再現アプレットのポップアップ表示ができなくなってしまいました。

うぅ~ん、何か良い方法ないかなぁ・・・・

対局のマナー考 ④

マナー考の最後に、この4ヶ月で出会った反則を挙げてみます。
反則は即投了がマナーかと思っていましたが、実際には反則で投了する人はいませんでした。
しかし、私自身が下記の反則をした場合、必ず投了しようと思っています。


1.王手放置
 特に、開き王手は見落とし率高いです。
 指摘すると「おっと」などと言って、当然のように指し手を戻すケースが多いです。
 ネット将棋なら、相手の王を取って勝ちですが・・・


2.成れない所で成る
 そんな馬鹿なと思うかもしれませんが、角を4段目まで移動した時に、勢いで成ってしまうのです。
 そして、その気持ちもなんとなくわかります。
 注意すると、駒を成らずに戻して続行。 ネットではシステム的に無理な反則ですね。


3.角筋がずれて移動
 これもネットではありえない反則。唐突に筋違い角です。(^^)
 相手が三段だっただけに、ちょっと意外な間違え方でした。
 これも指摘後に相手が手を戻し、何事もなかったように続行。


4.手の中から持ち駒登場
 これは、反則では無いでしょうがマナー違反ですよねぇ。
 駒台を山盛りにするのも、持ち駒がわかりづらいという意味で同様です。
 なんとなく、相手の駒台の駒を見易く並べるのって抵抗ありますし・・・
 しかし、相手の持ち駒を覚えて無かった私が悪いと考える事にしました。
 この敗局後は、相手の持ち駒にも神経を使うようになりました。


5.指した後指が離れてるのに、とっさに指し手を戻す。
 気持ちは痛いほどわかります。でも、指を離したらさすがに駄目ですよ。
 指した瞬間に気付く悪手ってあるんですよね。




と、記憶にあるのはこんなものですが、よく考えるとまだ二歩は未体験。
意外な感じもします。


私自身は、相手の反則には寛容でありたいと思っています。
そして自分自身の反則には厳しく、即投了でケヂメをつけたいと考えています。
幸いにも、まだ自分が反則した事はありませんが。


上記の中で、最後の5番は私もやばいですね。
戻したくなる衝動に駆られそうですが、もしもやってしまったら投了する覚悟です。

対局のマナー考 ③

②の通り、困った人達もいますが、人と対面して対局する事によるメリットも当然あります。


1.駒落ち戦が戦える。

 手合によって、角落ち、飛車落ちなどの駒落ち戦が戦えます。
 駒落ちは定跡通りでは上手不利なので、当然秘術を駆使してきます。
 この紛れに正確な応手ができるかどうかが下手のポイント。
 隙の無い駒組み、上手が駒を効率的に使用する技術など、得る物はたくさんあります。


2.感想戦
 ネット将棋ではほとんど無いのがこの感想戦。
 チャットでの感想戦は、やはり限界があります。
 盤駒を使う感想戦では、疑問に思った変化、踏み込めなかった変化について気軽に聞く事ができます。
 特に、四段、五段の高段者は、序盤からびっしり30分程度感想戦をしてくれる事があり、とても勉強になります。


3.じっくり考えて指せる。
 これも、将棋倶楽部24ではできない相談です。
 一局に1時間程度かけてじっくり指す事ができるのです。
 将棋倶楽部24にも30分の設定がありますが、受けてくれる人はいないですよねぇ?
 常に納得の行く手を指す事ができます。



上記の他にも、思いつく事はたくさんありますが、大きな所はこの三つでしょう。

どれも、上達には欠かせないものばかりです。


道場に来た当初は、「うぅ~ん、1級かなぁ。」と言われ、そこからスタートしたのですが、3ヶ月で二段まで昇段できたのも、この三つのメリットを最大限に活かせたからだと思います。


特に、駒落ちをしっかり勉強してからは、平手戦においても即作戦負けになる事も少なくなり、同じレベルの相手なら、ほぼ互角に終盤を迎える事ができるようになりました。


次回④では、実際に道場で出会った反則について書いてみたいと思います。

注釈康光戦記

評価:★★★☆☆


本書は、「将棋世界」に連載されていた佐藤康光棋聖の自戦記を、 加筆・修正して出版したもの。


連載当時は私自身将棋を知らない時期だったので、どのような 記事だったのかわかりませんが、私自身将棋を覚えたてだったので、「プロは対局中に何を考えているのか?」を知りたくて、中身も見ずに買いました。


これを読んだ当時はまだ倶楽部24で13級ぐらいでしたから 、将棋の解説自体は難解でよく解りませんでしたが、佐藤康光棋聖が対局中に考えている事、思っている事を随分と多く書いている為、充分楽しむ事ができました。

プロの読み筋が、随分先の局面にいたっているのにも、驚かされます。

プロの考えを知りたい人、または佐藤康光棋聖のファンで無ければ、特に読む必要も無いと思いますが、ファンなら買いでしょう。


今は、購入当時と私自身の棋力が随分変わりました。

ですから、 棋譜の変化の解説も当時と違う視点で読めそうなので、また時間を割いて読んで行きたいと思います。


最後に、棋聖位防衛おめでとうございました。

来期の棋聖戦も楽しみにしています。


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注釈康光戦記

注釈康光戦記
最強将棋21
著者: 佐藤康光

出版社:浅川書房
ISBN:4861370051
サイズ:全集・双書 / 269p
発行年月: 2004年 08月
本体価格:1,500円 (税込:1,575円)

棋聖戦五番勝負 佐藤康光棋聖が防衛!

《産経将棋Web》

本日の最終局、改めて振り駒の結果、羽生四冠の先手で始まりました。
羽生四冠は、ここ一番の振り駒勝率がずば抜けてる気がするのは、気のせいでしょうか?

戦形は一手損角換わりから、先手棒銀となりました。

お昼休みに見た局面では、どちらが駒組み勝ちしてるか私の棋力ではわかりません。

携帯でネット中継をこっそり見ていると、44手目に△2六同銀~△5八角打とした局面から後手の猛攻が始まり、はらはらしつつ棋譜を観戦していました。



佐藤棋聖の猛攻が続きましたが、69手目に▲同金としたところで、後手の攻めは一瞬切れたかに見えました。

しかし細い攻めは、まだまだ攻めは続きます。




《画像クリックで棋譜再現》

図は終盤戦、△8七馬としたところ。
ここで、▲9六銀打で馬を追えば、入玉成功かな?と考えていたら、▲7三歩成!
第四局同様、後手の寄せが無いのを読みりか?と感心していたらトン死っぽい終局。
▲7三歩成は形作りでしょうか?

帰宅してからこの局面をあれこれ考えてみましたが(仕事中も少し・・・)、▲9六銀打ちの時に、先手玉をどのように寄せていいのか見当も付きません。

▲9六銀打なら、△7七銀打ぐらいでしょうが、▲同金、△同馬、▲7五玉ぐらいで、どうにも入玉を止められない気がします。

またもや、週間将棋を待ちわびることになってしまいますが、この局面はまだ難しいですよね?

ともあれ、佐藤棋聖は防衛おめでとうございます。
防衛にかける気迫に、羽生の頭脳も踏み込んだ順には行けなかったのかもしれません。

次は、29日に王座戦挑戦者決定戦に望む佐藤棋聖。
佐藤棋聖-羽生四冠の17番勝負に延長なるか?
深浦九段の朝日オープン雪辱なるか?

こちらも注目の一戦です。